2025年7月14日月曜日

番外編16-20

 16 リア王

 シェイクスピアのまだ読んでないものを皆読んでみようと思った時、どの翻訳全集がいいだろうかと考えた。結局、筑摩世界古典文学全集の6巻本が良いのではないかと思った。この文学全集は50巻で50数巻の古典全集であるが、私が持っているのはそのうちの35巻を選んでセットにしたものでホルプが販売していた。教員になりたての頃、これを学生協で75000で買ってあった。併し、この中にシェイクスピアの6巻はなかったので古本屋でシェイクスピアの6冊を求めた。ついでに千一夜物語4冊も求めた。これで40巻になった。足らないのは荘司、韓愈、セルバンテス、ゲーテ、三国志あたりか。

 舞台は江守徹さんの「ハムレット」と仲代達也さんの「ジュリアス・シーザー」の地方公演しか見ていないが、舞台上演を目的にして書かれた作品であるから、いくら想像力を働かせても原作の醍醐味から大きく隔たっていると思う。

 ところで私が外国人についてどうしてもわからないのは、あれだけ愛と平和を至上の価値のように言う彼らが、『ヴェニスの商人』はユダヤ人差別を煽る作品だから上演禁止にしようなどと言わないことだ。不勉強な私が推定するのは彼らの愛や平和がキリスト教的愛であり平和であると言うことだろう。それを人類普遍原理などと思っている日本人はやはり地球の片隅の少数人種に過ぎない。 

17 「背教者ユリアヌス」

 辻邦生さんの長編小説に陶酔するほと素晴らしい時間はない。『春の戴冠』『フーシェ革命暦』と読んでいくと他の作家のものが物足りなくなってくる。



18  天狗争乱

 戦艦武蔵 以来吉村昭さんの小説は随分たくさん読んできた。中でも忘れられないのは天狗争乱で、この苦闘の旅路に同行したような気持ちになった。


19 モーパッサン短編集

 どう言うわけかは自分でもよくわからないが、ふと手にしたモーパッサンの短編に魅了され、続けて新潮文庫の3冊を皆読んでしまったのは不思議な体験であった。

 

20 コナン・ドイル

 シャーロック・ホームズシリーズを新潮文庫で読んだのは大学院の入試準備をしている大学4年の夏だった。これまたやめられなくなり新潮文庫で全て読んでしまった。その時合わせて読んだのが山岡荘八の『徳川家康』であった。