2018.1.1.
ご注意!!
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雨が降ると岩の上を流れて白い滝のようになったので、白滝山と名付けられたと書かれているが、本当だろうか。長年麓に住んでいるが、そんなの見たことない。おそらくそういう人の方が多いと思う。
は断崖を指す。」と書いてある。
こちらが正しそうだ。
十字状の持物を掲げた石仏を「十字架観音像」と書いてあるものがあります。実際には垂直に交わっていません。
「十字架観音像」 は間違いです。十字架ではありません。「誤伝・十字架観音像」と記しておきましょう。
それゆえ、白滝山が隠れキリシタン史跡であるとする確かな根拠は現在のところありません。
さらにまた、「毒殺されたという噂」について書かれたものもありますが、これまた現在までのところそれを証明する確かな証拠(古文書等)はありません。
それではなぜ、こういう話が出来上がったのか考えてみましょう。
それは昭和25年ごろ地元の中学校の教師が伝六さんの偉さを自分では表現できなかったせいか、神道、仏教、儒教(ここまでならば当時としては当たり前)にキリスト教を加えて新しい宗教を起こしたと言ったことに始まります。
(根拠がない妄説です)。
それではなぜ、現在も隠れキリシタンとか十字架・・が言われているのかというと・・・。
それは白滝山の良さを言いたい人が、自分の言葉の足りなさを補うために、十字架・・とか言っているのではないでしょうか。
十字架・・とか隠れキリシタンなどなくても白滝山は、きれいな空も海も島々も見えて素晴らしいところです。それに加えて見事な石仏群。それだけで十分です。
隠れキリシタンが大石仏群を作ることなどありえないのではないでしょうか。
それでは、あの十字状のものは何か、と思われる方は、他の場所の仏像や彫刻品をよく見れば似たようなものがあるでしょう。自分で探してみてください。
そういうものと関連して、他の江戸時代の聖書とか十字架等の遺物があって、初めてそれらが隠れキリシタンの遺物と言えるのです。
常識的にも学問的にも間違っていることがかくも長く無批判に信じられ書かれているのは無知の連鎖と言うほかありません。
次に、一観教について
最初に言った人の思いつき以上のものではないでしょう。そしてそれを内容も考えずに書き写し拡散させるのは、知性の欠如というほかはありません。
新しい宗教一観教を言う人は、まず簡潔に、一観教とはこう言う宗教だと述べ、次に
既存の他宗教との違いを具体的に述べ、また一観教独自の概念は何か説明すべきでしょう。
『新尾道市史 上巻 文化財編』では、さすがに上記のような愚史は引き継がなかったが、一言の説明もなく「一観教」という言葉が使われているし、また明らかに間違っている十字架とかキリシタン関係の流説は現代でも方々に書かれており、過去の誤謬、すなわち解決済みの問題ではないにもかかわらず、否定や疑問も呈せられていない。したがって、「白滝山」の項目に限って言えば、まことに、学問的なレベルは低い。
「一観教」という言葉は伝六自身も、弟子たちと呼ばれる関係者も、あるいはそれらの人々の子孫も使ってはいません。また、教団としての活動はなされていないし、そうい人たちの存在は報告されておりません。
それでは白滝山とは何でしょうか。伝六が林蔵に相談した時、尾道の浄土寺山に作ろうと思っていたのを、林蔵の意見により地元の山に変えたという話があります。そのせいか、林蔵は伝六の死後も白滝に籠って、通算三年三ヶ月一度も下山せず、石仏群の工事責任者として尾道石工たちに相談しながら工事の指揮をとったと伝えられています。
この話は、以上のことのほか、尾道の浄土寺が観音信仰の道場として作られていることから、白滝山の最上部に阿弥陀三尊像が建てられていることからも納得できます。
尾道の浄土寺の由来については、『中世の風景を読む6』(新人物往来社)p.42 参照。
また、このことからも、白滝山が西方極楽浄土を具現したものだとわかります。「伝六の清浄世界」と書いたものがありますが、庶民の極楽浄土にほかなりません。
総覧107 白瀧山頂の石仏。
すでに「全国ふるさと富士」や「にほんの里100選」にも入っている白滝山が公益財団法人日本離島センターによって、「しまやま100選」に選ばれ11月26日(土)に公表されました。岩城島の積善山なども入っております。
しまやま100選
全国ふるさと富士
にほんの里100選
頂上図(パンフレットより)
石仏651体
山頂広場555体
過去七佛7体+21体
伝六夫婦子息像3体
観音堂広場28体
観音堂前石仏群17体
多宝塔(+8磨崖仏)9体
伊藤五兵衛墓 1体
一丁裏参道分岐1体
くんぐり道分岐 くんぐり道2体
白滝フラワーライン駐車所分岐 白滝山奥の院1体
(八合目駐車場)
くんぐり道分岐
六地蔵6体
仁王門2体
伝六さん〜仁王門1体
伝六さん(墓所)12体
「白滝山霊異記」 現在公開しておりません。