2015年9月4日金曜日

因島白滝山 一観居士因縁記8

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八達とあり、孔子大学には明徳

お明にするとあり、皆々聖の徳

を開く一ツの事なり、猶此上は末

来おしりたきものなり、何ゆへぞ

常に露の命といふなり、人の命


無常なる事をしるべし、これな

しくたさに仏菩薩世に出現有

御とき給へて、生老病死の苦を

ぬき給ふて楽をあたへ給ふなり、

人々に仏生有り、然りといへども























此の仏生わかりがたきものなり、

ゆへに賢聖仏ぼさつ凡愚と

わかるなり、人々天お開き一お

得るときは、別ツに聖けんあるに

もあらじ、こゝおもつて道お


きくべし、其上にて他人をたいせつに

思ふ事、第一の事なり、人身をうけ

たる人に愚人とても霊光のなきは

あらんものなり、

  予が歌に



世の中は皆ばけ物のすてことば

  誠はのりのたつわにぞある

まつくろな雪はばけても白梅は

  とけてあらわす四方のたにだに

門松お立てよろこぶ世の中に


  老ぬる年はくやむ人々

皆人の思ひし事はむやくなり

  たゝ一筋にあじの都へ

正法の眼に蔵るかりの道

 明了ならで知る人もなし    明了=明瞭か?



善悪は西と東へゆく如く

  ふみかへて見よみんなよき人

いかなるか天地のあやになつて見

よ、めぐりあふたるそのときはすぐ

にそのまゝ仏成、こゝにひとつの


ふしぎあり、ほけ経や、ゆいま経に

いわく

三光有りといへども仏光にはおよ

ばすとあり、または日輪なんのほた

る火にしかじとあり、これおひら





き見よ 

 文政九丙 

   戌正月元

  観音道一観書ス

       (花押)



 越後国浦原郡三條町住

        皆川佐助写之






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