2019年7月14日日曜日

夕凪亭閑話 2014年8月

2014年8月1日。金曜日。晴れのち曇り時々小雨。
弥高山キャンプ場にて。3時に起きる。雲が出て星は見えない。5時前になると少し明るくなって、夜の闇から解放されたという気持ちになる。こういう気持ちは普段の生活からはずっとへだったもので、こういうところへでもきてみないと、なかなか味わえないものだ。暑くならないうちに撤収して、帰る。

2014年8月2日。土曜日。雨。
6時半に起きる。11時前に出て海の家へ。台風の影響で昨夜からの雨がよく降る。夜になってより強くなる。台風12号の影響である。台風11号が遅れてやってきている。
「コリント人への第一の手紙」、芥川龍之介「秋」終わる。


2014年8月3日。日曜日。雨。
4時に起きる。4時前に激しく降る。一日中雨。小雨の中、7時前に福山へ。
芥川龍之介「或阿呆の一生」終わる。


2014年8月4日。月曜日。晴れ時々曇り。
3時頃起きて少し読書。また寝る。
予報に反して雨は降っていない。蒸し暑いが久々の晴れ空なので、窓を開けて空気の入れ替えをする。
キャンプ以来やっと晴れたので、寝袋を干し、ブルーシートを水洗いして干す。
妙法蓮華經如來寿量品第十六、読む。


2014年8月5日。火曜日。晴れ時々曇り夜雨。
7時に起きる。朝食後散歩。蒸し暑い。
3時過ぎに出て海の家へ。5時前に着くとともに雨が降り出す。ずっと降り続いて深夜になっても止まない。台風11号の影響だろう。今年は台風12号のほうが早く接近した。
1時半まで読書。途中、うつらうつら。このところ、ソファーでの読書が多い。
A FAREWELL TO ARMS  CHAPTER I 、妙法蓮華経観世音菩薩普門品偈、為政第二(これは原文)終わる。


2014年8月6日。水曜日。雨のち曇り。
朝まで降っていた雨も昼前に止んだ。空にはいたるところに雨雲があり、また山のいたるところに霧が静かに漂っている。いつ降ってもおかしくはないなと思いながらも、久々に配管工事でもしてみようかと、購入済みのパイプを接続する。既成のジョイントではどうしても角度があわないのでトーチで暖めて曲げる。ほんとうは中に砂でも入れて加熱して曲げればスムーズにいくのだが、そこまではしない。長い部分を少しずつ曲げたので、あまり歪むことなく曲げることができた。午後も続きをして、配管部分はほぼ終わった。
6時過ぎに出て、福山へ。途中でガソリンスタンドに寄り、給油、オイル交換して帰る。
夜、webで古事記伝の現代語訳と八犬伝のテキストを発見。ドストエーフスキイ、中山省三郎訳、「カラマゾフの兄弟 上 第一篇 ある家の歴史」、「コリント人への第二の手紙」終わる。

2014年8月7日。木曜日。晴れ。
朝散歩。いつもの時間より遅かったのでやや暑かった。台風による影響で蒸し暑い。時折曇るが雨は降らない。「ガラテヤ人への手紙」、「古事記傳1-1」読む。

2014年8月8日。金曜日。晴れ後雨。
朝、内科医院へ。昼前から雨。かなり強い。風が少し。台風11号が接近中。まともに来そう。北上するにつれて勢力が弱まればよいのだが、まだ950hPa。
夢野久作「江戸川乱歩氏に対する私の感想」、太宰治「散華」、中里介山「大菩薩峠 東海道の巻」読む。

2014年8月9日。土曜日。晴のち雨。台風。
昼前に、海の家へ。夕刻から風が強くなり、海へ行くのを諦める。『古事記傳1-2」、「爲政第二」、太宰治「兄たち」読む。

2014年8月10日。日曜日。晴時々雨。
朝になって台風の風は止む。四国、安芸市に上陸したらしい。夜、福山へ。川瀬一馬「方丈記」(講談社文庫)読む。

2014年8月11日。月曜日。晴。
ややじめじめした感じ。散歩。夜、知人来りて会食。
「エペソ人への手紙」、太宰治「老ハイデルベルヒ」読む。


2014年8月12日。火曜日。晴。
3時過ぎに出て、海の家へ。今日まで大潮なので、干潮時をねらってイギスを取りに行く。よく干いていた。流れが止まっていた。右へ流れ出したら満ちていくときである。流れが速いところだから、岩場のその先は落ちたら怖い。一歩間違えば、命はない。海というのは生と死の境目なのだと改めて思った。
「吾妻鏡1180年(治承四年、庚子)五月、六月」、「ピリピ人への手紙」、コロサイ人への手紙」、内村鑑三「聖書の読方」「楽しき生涯」、喜田貞吉「サンカ者名義考」読む。



2014年8月13日。水曜日。晴。
堀辰雄「幼年時代」読む。

2014年8月14日。木曜日。曇り一時雨。
「山家集 殘集」(岩波文庫)、「テサロニケ人への第一の手紙」、「ヨハネの黙示録」、謡曲「藍染川」読む。

2014年8月15日。金曜日。晴れ時々曇り。
何とも変な天気。降りそうで降らない。そして蒸し暑い。
「『古事記傳』1-3 旧事紀について」、「『古事記傳』1-4 古事記の書名について」、「『古事記傳』1-5 諸本又注釈の事」、「テサロニケ人への第二の手紙」、「葵上」、折口信夫「全口譯萬葉集 卷第一」など読む。

2014年8月16日。土曜日。曇り時々雨。
海の家。網戸の補修。午後、昼寝。夜雷。雨も少し。10時頃眠くなり、寝る。
「蘆刈」、西尾正「墓場」、岡本綺堂「半七捕物帳15鷹のゆくえ」読む。

2014年8月17日。日曜日。曇り後晴れ。
3時頃目が覚める。明るくなってから庭の手入れ。湿度高く、汗が乾かない。午後晴れて暑くなる。

2014年8月18日。月曜日。晴れ。夕方一時雨。
朝散歩すると汗がびっしょり。梅雨のような日が続いている。庭に草が繁っているが手つかず。蚊も嫌だし・・・。
「テモテヘの第一の手紙」、「敦盛」、「山家集・補遺」、太宰治「愛と美について」、堀辰雄「大和路・信濃路」など。
「大和路・信濃路」は青空文庫で、「樹下」「十月」「古墳」「斑雪」「辛夷の花」「浄瑠璃寺」「橇の上にて」「死者の書」の八篇。高校の教科書や文学全集で一部を読んだことはあるが、全てを読んだのは今回が初めてではないか。八篇もあることすら知らなかった。
それにしても、西行はうまい。補遺 015  いにしへの人の心のなさけをば老木の花のこずゑにぞ知る  技巧でもない。日常的な感覚であるとすれば、懐の深い人であったのであろう。

2014年8月19日。火曜日。晴れ。
海の家。夜、西方で稲光しばし。
「海士」、「テモテヘの第二の手紙」、「吾妻鏡1180年(治承四年、庚子) 7月」など。

2014年8月20日。水曜日。晴れ。
広島の豪雨災害。あまりの惨状に言葉もない。知人の無事を祈るばかり。

2014年8月21日。木曜日。晴れ。
朝、散歩。暑い一日。
「テトスヘの手紙」、「ピレモンヘの手紙」、「嵐山」、柳田国男「山の人生」など。

2014年8月23日。土曜日。晴れ。
朝、散歩。昼前に出て、海の家。この海の家を潮騒荘と呼ぼう。潮騒という言葉は万葉集に出て来る。それからとって、三島さんが小説のタイトルにした。場所も、万葉集に歌われている伊良子であるから、実にうまいネーミングであった。それで、夕凪亭の前にこちらにしようかと思っていたのだが、鳴門に、大塚製薬の保養施設があって、その名前が潮騒荘になっていたので遠慮していたのである。私も年をとったせいか、そんなことが気にならなくなった。世の中には同姓、同名は多数あるのであるから、同業でなければ同じ名前でも構わないではないかと思うようになった。
「葵上」、「翁」「高砂」、「雨月物語巻之一白峯」など。

2014年8月24日。日曜日。晴れ。夜、雨。
潮騒荘にて。今日は柘植の刈り込み。因島ではじめてミンミンゼミの鳴き声を聞いた。ついに上陸したか。温暖化が一段と進んだのだろう。福山では十年ぐらい前にはじめて聞いた。
夜、福山へ。

2014年8月25日。月曜日。晴れ。夜、雨。
蒸し暑い日。「弓八幡」読む。


2014年8月26日。火曜日。曇り。夕方小雨。
雨は降っていない。昼頃風がかなりあった。前線が通過したのか?
夕方、通勤割引時間帯をねらって潮騒荘へ。因島大橋の真ん中あたりで雨の跡がくっきりと付いている。かなり降ったようだ。このように市町村の境というのは天候ががらりと変わるということがよくあった。市境を越えると雨がやんでいたとか・・・。因島大橋の真ん中はかつては尾道市と因島市の市境であった。今は平成の大合併の結果、尾道市になったので境ではない。
夜、久々に星を見る。雲が多いものの、よく晴れている。夕凪亭では見えないさそり座が見えるのがうれしい。
「志賀」読む。

2014年8月27日。水曜日。晴れ、一時雨。夜時々雨。
潮騒荘にて。6時に起きて朝食。10時まで外作業。午後、窓ふきと昼寝。3時過ぎに夕立。買い物。夜夕凪亭へ。潮騒荘を出たときは雨は止んでいたのに、向島から既に雨。福山までずっと雨。夜になって降ったり止んだり。11時頃また降り出した。電気料金の契約区分について見ていたら、時間帯別電灯ということで、夜、11時から朝8時までが、温水器の使用のために安くなっている。普通電灯もこの時間帯が安いということにはじめて気がついた。(契約内容など見たこともないので)。ということで、少し考えればわかるのだが、洗濯機と掃除機はなるべきこの時間帯に使えばよいことになる。早速実施である。いつまで続くかわからないが。

2014年8月28日。木曜日。曇り時々雨。一時小雨。
4時半に起きる。雨が降った後。朝食後散歩。時々小雨。降ったり止んだり。まったく変な気象状況。冷夏とは誰も言わない。農作物については日照不足になるかもしれない。潮騒荘ではサツマイモとコンニャク。コンニャクの一部が枯れ始めた。それでも去年よりは長くもったほう。少し成長しているだろう。今日は最高気温26℃。珍しい。
モッコウバラの剪定。潮騒荘から脚立(屋外用)をもってきたので、高いところを大きく刈る。午前中と午後、昼寝。昼寝の間に本棚にある本を出して少し読む。最近はweb上にある作品を読むほうが多いので本を寝転んで持つと重たいせいかすぐに眠くなる。MacBookProに比べてAirは軽いので寝転んで見ても大丈夫である。無料のiBooksもあるが、たいていはテキストとして保存しておき、読んだところから消して容量を小さくしていく。多種多様ではあるがさすがにオープンドメインの物ばかりであるから、おなじオカズを毎日食べているような感じになるのは否めない。精神が弛緩したときには紙の本が予想外に新鮮である。また、老化防止を兼ねて語学の参考書を写す。
「淡路」読む。

2014年8月29日。金曜日。晴れ。時々雨。
今日も時々雨。と言っても、ほとんど長続きせず。気温も上がらず。昨日より更に低いか。夏が終わったような感じ。
昨日と同じように、本棚の本を読むのと、語学。
「御裳濯」読む。


2014年8月30日。土曜日。晴れ。
朝6時に起きる。曇って涼しい。秋の気配の漂う中を散歩。蝉の鳴き声も小さくなった。しかし、いつのまにやら日が照りだし、気温も上がる。10時前に出て因島・潮騒荘へ。今日は水軍祭りとブルーインパルスが来るということで、混み合うかと思っていたが、いつもよりやや車が多い程度で、渋滞にはならなかった。真夏に戻ったような日差しの中、少し庭仕事。午後、昼寝をしていたら知人から電話があり、フラワーラインは既に車で溢れているとのことであったので、ペンション白滝山荘の上の伝六さんの墓所近くの駐車所に車を止めて歩いて行くことにする。行ってみたらここも車がいっぱいでかろうじて留められた。そこから旧登山道を登って、白滝山へ。裏参道に入って間もなくのところで合流。携帯したラジカセでFM尾道の実況解説放送を聞きながら、ブルーインパルスを待つ。ほぼ時間通り、4時頃から約20分、見事な演技であった。写真もたくさん撮れた。
谷崎潤一郎「刺青」読む。

2014年8月31日。日曜日。晴れ。
因島・潮騒荘にて。涼しい朝であったが、よく晴れてまもなく暑い日になった。夏が戻ってきた。いよいよ今日で8月も終わり。それにしても変な8月・夏だった。平年並みとはいえ、予想外に早い梅雨明けで、さい先のよい夏の開幕だった。これならキャンプに行っても安心だろうと思われた。そして、しばらくは安定な天気が続いた。そして7月末から8月にかけて海に山にと遊んだのだが、まもなく異変が。とにかく雨が多い。台風の雨もあったが台風が去っても雨は残った。そして広島の大災害。何とも異常な天気だった。広島の土質のことが問題になっていたが、雷雨が3時間も続けば、どこでも崖崩れが起るだろう。そういう雨が降りやすい地形について研究してみるのもひとつだろう。暑いと言っても昨年のことを考えると涼しいような夏の一日。日ぐれるとともに気温が下がった。秋の訪れが案外早いかもしれない。





今年49冊目。
川瀬一馬「方丈記」(講談社文庫)。
映画等
今年32本目。