2019年7月15日月曜日

夕凪亭閑話 2013年5月

  
2013年5月1日。水曜日。晴れ。
五月になった。晴れているのに日射しも弱い。五月の風もやや寒い。変な天気だと思う。
午前中、二度寝。午後散歩。住宅街に鶯が来て鳴いている。さくらんぼの葉が毛虫に食われている。鶯がやってきて獲ってくれればよいと思うが、まだ遠い。
夕方、夕凪亭別館Fitで読書。気分転換によい。もう少し日が強ければ快適なのだが。
 
矢野健太郎著「すばらしい数学者たち」(新潮文庫)を読んだ。すばらしい本だ。こういう本はややもすると伝記とエピソードで終わりがちだが、内容にも立ち入っていて、習っていない証明法などが紹介されていて楽しい。
 
鶯が先導するや散歩道
つばくらめくるりと回る今朝の風
赤白と大きく咲くは牡丹かな
 
葉桜の公園を越え鶯の訪ねし庭に木瓜の花咲く
午後の陽の雲より出でてやわらかにフロントガラス通り射し込む
親和数完全数と数捜し崇め祀らんピタゴラスたち
 
   鶯語
如眠麗日夢猶存
野色青青誰氏園
緩歩春深鶯語巧
一眸発処百花繁
(平起式に変えてみました)
 
 
2013年5月2日。木曜日。晴れ。
5月になったというのに、昨日に続いてやや寒い一日だった。
朝5時に起きると、外はかなり明るくなっていて、散歩でもしようかという気持ちに一瞬なるが、すぐくじけてしまう。
午前中、買い物。午後散歩。少し寒いが仕方がない。
そろそろホトトギスが鳴いてもよい頃だが、寒さのせいかまだ聞こえない。
村上春樹「1Q84 BOOK1」(新潮社)をやっと終わった。
前半は退屈。後半おもしろくなった。うまいものだ。ここまで村上さんがうまく小説を創るとは正直思ってもいなかった。他の作品も読まなければと思った。が、まだ2巻ある。こちらが先だろう。
作中、小説家は問題を解決しない。問題を提出するだけだ。というのがあった。それでいいのだ。現代の問題であるカルトを物語の中でうまく取り上げている。現代の問題を書く。材料をよく昇華させて。これが文藝の鉄則。
 
長谷寺の観音さまは牡丹時
鯉のぼり見上げて襟を合わせけり
葉桜の目にまぶしきは木洩れ日や
 
早朝の下弦の月は白く出て朝の冷気にじっと佇む
明日もまた休み始まり世の中の人は喜び心ほのかに
スーパーに山積みされた柏餅パックに入れて季節売られし
 
   緩春
春光声裡野人家
美景東風映彩霞
花天踏青林下路
煙波暮色亦繁華
 
 
 
2013年5月3日。金曜日。晴れ。
GW後半スタート。といっても特別なこともなし、浦島太郎ではないが、毎日同じことをしている。
今朝は昨日よりもやや寒く、弱い日が照っていた。夕凪亭別館Fitに更に工夫を加えて9時頃に行ったが、日射しが弱く本館と変わらないので戻る。
午後は少し暖かくなった。夕方は更に暖かくなって春の宵にふさわしかった。
大木道則他編「化学と情報」(岩波講座現代化学15)終わる。
1981年発行だから30年以上前の本だ。若い頃買った本、ということになる。そんなに若いとは思っていなかったが、今から思えば若い頃ということになる。このシリーズも二階から下ろしてきたもの。読んでないところを読んで、読み終わったらまた二階へもって上がることにしよう。最後の章のところに逆合成というのがあった。これは授業で聞いたことがあるがよくわからなかった。コンピュータデザインというかドラッグデザインというのか知らないが、コンピュータで複雑な化合物を合成するのを考えるとき、初めから目的の物へ到る経路を探すよりも、目的物から逆にたどり、一つ前の物質として可能性のあるもの捜しだし、さらにそれぞれの一つ前の物を探し出し・・・というのを繰り返せば、最後には原料物質に到るというもの。最適なものを選び、これを逆に辿れば、よいということ。でも、30年前の話だから、今では、原理は同じでももっとコンパクトにできると思う。
 
   暮春
残桜花尽又黄昏
午沈故山鳥語繁
燕子帰来春色老
夕陽新樹鎖柴門
 
 
2013年5月4日。土曜日。晴れ一時雨。
今日も昨日と同じような弱い日ざしで始まった。午前中曇りがち。午後次第に晴れるが時折曇り、二度ほど雨が降る。しかし、それでも五月の風が柔らかく吹いている。GWで恒例の隣の公園がロープで仕切られ半分が駐車場になっているが二台あるかないかの寂しい状態。さすがにお盆や正月ほどの吸引力がないのかも知れない。
中村元著「温かなこころ」(春秋社)。仏教哲学者の中村元さんの講演集である。ンド思想史は難しいが、こちらは講演ということもあってわかりやす。
Ernest Hemingway "The Old Man and the Sea" (Penguin Books)を終わる。
Dec.24.'69と購入日を書いてある。高校3年の12月24日である。受験勉強もせずに、こんな本を読んでいた。神奈川にいた姉に買ってもらった。姉が年末に帰省したときの日付だ。紙は変色し、表紙を含めて何枚かのページは切れている。木工ボンドでくっつけても、すぐにその隣が破けるだろう。別の装丁のしっかりした本があるので、今後はそちらを読むことにしよう。
 
曇天の空き家の庭に薔薇におう
ぎしぎしや車を停める公園の
風に舞う黄砂の中の鯉のぼり
 
風薫る五月になるに日も弱く桜桃揺れる午後の窓辺に
ヒメダカの弱き日求め隅に寄る木洩れ日よせる明かき水辺に
本をもちあちらこちらと移動する猶肌寒し薫風の午後
 
   初夏雨過
麦秋花落緑囲門
淡日幽窓席未温
午夢軽寒疎雨過
南薫初夏座黄昏
 
 
  原書
あの日
原書というものを
はじめて手にした
 
本物へ触れる喜び
戸惑う文体
 
あれから
幾年月
 
表紙ははがれ
紙は変色した
 
すべての頁に印が着いた
幾星霜 ライオンの夢 既に老ゆ
 
 
2013年5月5日。日曜日。晴れ。子供の日。
子供の日。朝から明るい日射し。
午前中散歩。午後因島へ。剪定。黄砂激しい。
井筒俊彦著「イスラーム哲学の原像」(岩波新書)を終える。この本は難しかった。何度も挫折した。やっと読み終えてほっとしているが、でも真意がどこまでわかったか覚束ない。「意識と本質」(岩波文庫)も難しい本であったが、本書はそれよりも更に難しいように思われた。
 
相対論の本・・・クレメント・V・ダレル著、市場泰男訳「四次元の国のアリス」(現代教養文庫)。社会思想社の倒産は残念である。
 
ぎしぎしの群れ立つ法の影法師
老父母の姿やのどか柏餅
笹枯れて山落ちつきし夏来る
松落ち葉流れて鯉の背びれ舞う
 
海岸に寄せる白波雲晴れて立夏のなぎさ人まばら
連休の賑わう橋の彼方には黄砂に煙る島影写る
ゆうばえの雲見送りししまなみの車混み合う夏に入る日の
 
  立夏海村
扁舟一碧白鴎盟
揺蕩松風夢自平
海面沙明天似水
夕煙晩浦日西傾
 
 
 
2013年5月6日。月曜日。晴れ。振替休日。
やっと、やっと暖かくなった。本当の五月の風である。
午前中散歩。強い日射し。動けば熱くなる。
池内恵著「現代アラブの社会思想」(講談社現代新書)終わる。今アメリカと対立しているのがイスラーム世界である。そのイスラーム社会をアラブを中心に社会思想史的に考察したもので、歴史的なものから現代の風潮まで見事にまとめたもの。ひとことでイスラームといっても広く深い世界だから漠然としか想像できないが、途中で諦めて最後の章から前へと遡って読むと、その構成も内容もよくわかった。アメリカのかつての敵がマルキシズムであったように、現在の敵がイスラームであることは間違いない。またイスラームは教義上、世界中に広まるまで拡大を続けないといけないのは必然であろう。
相対論の本・・・佐藤勝彦監修「相対性理論を楽しむ本」(PHP文庫)。著者は公表されていない。佐藤先生が読まれ間違いなどがあったら訂正されたということであろう。
 
  夏一日
南風燕語緑囲門
北草老鶯夏木繁
庭樹陰成山館夕
堆書閑話向誰論
 
 
2013年5月7日。火曜日。晴れ。
よいお天気。日射しはきつい。午前中散歩。午後庭の草取りや剪定。
田村二郎著「空間と時間の数学」(岩波新書)を読んだ。これはすばらしい本である。当たり前のことを丁寧にベクトルの概念を使って説明する。すると空間とか線分とかの意味が別の世界のことのように頭の中に広がっていく。そして時にはペテンにかけられたのではないかと思うぐらいに数学の定理が導かれたりする。そういう非凡な本であるが、後半はやや細やかでついていくのを一部諦めた。また、後半は相対性理論の話がでてきて興味深い。
 
春の夜のパソコンの音大きくてひとり静かに漢詩など打つ
あの本もこの本も読みたし春の夜わが命いつの日かついえん
春の海若き詩人の哀傷歌口づさみつつ自転車走る 
 
  偶成
青苔竹径有清音
午日??千古心
朴野南軒塵事少
晩来閑散鳥帰林
 
  観音詣り
春が来て
観音参りの午後の日は
足ばやに 足ばやに
ランドセルを抛り投げ
小遣い片手に駆けだした
 
綿菓子屋のおじさんは
いつも四つ角電柱の
下に陣取り割り箸を
くるくる回して人を呼ぶ
 
まん中の小さな穴にザラメ入れ
回る入り口にちょっと触れて
じじっと音がしたならば
ふわりふわりと綿菓子が
雲が出るよにわいて出る
 
割り箸くるくるまわしたら
あっというまにできあがり
 
 
2013年5月8日。水曜日。晴れ。
朝五時前に起きて新聞を取りに出ると、雲一つ無い空の東のほうから曙の気配が漂う。放射冷却で空気は冷たい。
午後散歩。鶯が鳴く。
はてなdiaryはメモに使っているので非公開にしているが、新しく はてなブログが使えるようになったので、こちらを公開写真庫とすることにした。crystalトップの中に「碑の聲」というのを加えた。その写真をはてなdiaryのほうに載せる。追々古い写真もupしていきたい。
 
矢島祐利著「アラビア科学の話」(岩波新書)を読んだ。多くの人物と著書名に圧倒される。ガイドブックと使用すればよいのだろうが、それらの原典(は読めない)や翻訳本の大部分がweb上に公開されているとは思われないから、そういう使い方も無理だろう。ただ、文化史上の位置づけだけは理解できたように思う。
 
豌豆の莢(さや)ふくらますプランター
竹の子を取り尽くすかな猪は
除虫菊満開なりとツイッター
 
 
ぎしぎしとスイバ比べる公園の樹上で鳴く鶯逃げず
紫の詩集買いしは十七のまだ未来など無限にありし
山に入り山ハゼのもと蜜柑食べあわれなりけりわが皮膚弱し
 
   春逝
斜陽剰得照空庭
如夢低徊詩筆霊
惜別含情春又逝
思君難忘暮山青
 
 
 
2013年5月9日。木曜日。晴れ。
朝から暖かいのはよいが、日中の日射しはかなりきつい。車に乗ると、夏になったのだと感じる。寒い方がよかったと勝手なことを思う。
午前、買い物。自動車税を払っておく。車体が小さくなったので、少し安くなったよう。
午後、散歩。
さくらんぼが急に色づいてきた。朝から雀の動きが活発化。よくわかるものだと感心する。少し前に、毛虫を喰いにきてくれないかと、デコポンを切ったものを置いていたが、見向きもしなかった。雀の眼には、熟れかけたさくらんぼの朱色がわかるのだろう。
ジョージ・サートン著、好田順治訳「古代の科学史」(河出書房新社)を終わる。アラビアではなく、ギリシアの科学史である。特に三章「ギリシャ科学と文化の終焉」が素晴らしい。背教者ユリアヌス帝と時代とのかかわりを示しながら、異端とされたものたちが海外へ出て行くことが、ギリシア科学の最大の原因だという。そして、出て行く人たちは周辺に科学を伝える。
 
初夏の日のフロントガラス熱たまる
葉桜の下の雑草名を調べ
小雀に桜桃ありと教えけり
 
畦道を踏む子供らのゴム草履手にはドジョウの空き缶踊る
空き缶で泥水掬い覆す稲の切り株ドジョウは走る
畦道の下流の先のポンプ小屋水渦巻きて川へ汲み出す
(幼時田舎生活)
 
   初夏
南風初夏白薔薇
新樹一過緑四囲
換景池頭花満架
青苔多在暑威微
 
 
 
2013年5月10日。金曜日。雨後曇り。
朝から小雨。午後少し止んだので散歩。その後また降って、夜まで続いた。やや肌寒い日。
いろいろな植物の名前について図鑑で調べて、わかるものもあるしわからないものもある。何度も見ていたら、あ、これかな、と思うのがある。そうやって覚えたものもしばらくしたらまた忘れる。せっかくわかったのだから、写真と名前を対応させておくのもいいかと思う。ということで、はてなブログのほうへ置いておくのがいいと思う。ただupに時間がかかる。
「こんにゃくいも」のもらったのがあり、芽が出だしたので植えた。
蒲生礼一著「イスラーム」(岩波新書)を読んだ。前半のマホメット、後半の建築等の芸術作品など、要領よくまとめられている。
 
松葉散るみぎわのメダカ餌(えさ)を喰い
立夏過ぎ雨の日寒し季節いつ?
どうするの雨降る前の鯉のぼり
 
松を切る頭上を揺らす冬の風白雲流れ青空開く
退職にご苦労さんと贈られし薔薇(そうび)の花は庭に移りし
若き日に覚えし和歌の啄木の墓詣でしは新婚旅行
冥王のわが神祖父は小惑星アニメ犬やめ猫にならまし
 
       初夏雨
一場不動老鶯鳴
新樹幽庭聴雨声
燕子香煙春又去
南風草色落花軽
 
 
 
2013年5月11日。土曜日。曇り一時雨。
今日も昨日に続いて曇り空、やや小雨というへんな天気。でも気温は確実に上がって、夏らしくなった。
さくらんぼの収穫をする。雀が屋根で鳴いているので、例年のように、熟れたところから食べられてしまうのではないかと思い、やや早めのものも取り入れることにする。とはいってもごくわずか。
午後、因島へ行って松の剪定など。かなりくたびれた。 
 
 
 
 
2013年5月12日。日曜日。晴れ。
夏らしくなった。朝から素晴らしい天気。
午前中散歩。午後、「三枝改メ 六代桂文枝襲名披露公演」を見に行って来た。素晴らしい公演だった。楽しかった。
 
卯の花の咲く仕事場の懐かしき
中空のうつぎの花が卯の花よ
薔薇も咲き夏ホトトギス待つばかり
 
雑草のカメラ通して見る枝の色も違えり別のものかな
鶯も山に帰るかこの暑さ長く待ちたる夏は来にけり
故郷の小島の磯の白砂に緑輝くアオサ漂う
 
 
   初夏夕
薔薇新樹緑囲門
躑躅一庭夏木繁
花落薫風山館夕
夕陽窓外漏疎垣
 
 
2013年5月13日。月曜日。晴れ。
夏になったのを喜びたい。今日は夕凪亭の南北(それぞれ45°東、西へ振っているが)両方の窓を開ける。
午後、散歩。道ばたや公園や道路端の家の庭に生えている草や花を写真に写す。帰って図鑑で調べて名前のわかったものを、はてなブログへupする。そのリンク元のインデックスを作る、これだけでかなり草臥れる。写した写真のすべて整理しきれない。そして残りの時間が、菅茶山の詩集の解読。今日は前書きあたりを読む。漢字がわからない。読めない、さらに捜してもない。それらしき字と検討をつけて漢和辞典を引いたり、資料にあたったりする。まさに蝸牛の歩み。
今日も少しさくらんぼを摘む。
 
雀の子屋根より出でて声はずむ
新緑を写しておかん日なた道
新緑の息吹感じるカメラかな
潮騒に耳かたむけし除虫菊
 
桜桃を添えた夕餉に老妻の子どもらいたらいいねと語る
北斗星スピカに到る大曲線初夏の夜空は静かなりけり
へびつかい南の山は低けれどサソリは見えず北の空見る
故郷の白き畑は除虫菊今盛りなりラジオは伝う
 
   海村賦
潮痕断続去来波
曲浦夕煙島若螺
岸打漁舟魚忽躍
白砂一望暮雲多
 
 
2013年5月14日。火曜日。晴れ。
連日最高気温27℃のよいお天気。5時半に起きる。希英辞典を見ながらヨハネ福音書を少し。羅和辞典、羅英辞典を見ながらゲルマニアを少し。朝ご飯を食べてラジオ体操をしてから中国語とロシア語のCDを少し。菅茶山の漢詩文に一時間ほど七転八倒してから、眼科医院へ。結果は良好。薬が減った。待合室で岩波新書を少し。図書館に寄って2冊返却して3冊借りてくる。食事。その後ムカデの足のような動きをする電動刈り込みばさみを修理してから因島へ。30分ほどイヌツゲを剪定してから、老父を歯科医院へ連れて行く。その待合室で岩波新書を少し。その後、ツゲとツバキとサツキを剪定していたら延長コードを切ってしまったて30分ほどでやめた。5時過ぎになったの福山に帰り、整体の予約時間の変更を電話でお願いしてから夕食。入浴後ラジオ体操をしてから伊和辞典を見ながら薔薇の名前を見ていたら、机でウトウト。9時過ぎに気が付いて、そのまま就寝。まことに慌ただしい一日であった。
 
2013年5月15日。水曜日。晴れ。
3時半に眼が覚めたので起きた。当たり前だが外はまだ暗い。昨日の日記を書いてから、吉村昭さんの「蜜柑」(「文藝別冊 吉村昭」)を読む。世話になった兄が死んで、その愛人が兄の墓に皮を半分ほどむいて供えているという話。
そして、西和辞書を見ながらプラテーロを少し。そうこうしているうちに外が明るくなるので、ルームライトを消してカーテンを開ける。
明るくなると眠くなる。どうやら私には洞窟生活をしていた人たちの血が流れているのかも知れない。
起きて朝ご飯。ラジオ体操。中国語とロシア語のCDを少し。次いで中国語の簡体字と繁体字の学習。中日辞典のほうは詳しすぎるので、学研の「漢字源」の付録を見る。そして独和辞典を見ながらリルケの詩を少し。そして散歩。
午後は、少し読書。さらに茶山詩の訓読一編完了。
 
   初夏閑詠
園中水漲与池通
五月帰来新竹風
梅熟窓前閑白昼
小斎村巷夕陽中
 
 
2013年5月16日。水曜日。晴れ。
4時半に起きる。露伴の随筆と日記を少し。中国の古典を原文で読む。漢文読みのほうが意味がよくわかるのは、いつも思うのだが仕方がない。これでは、中国語はいつまでたっても上達しない。
サクランボが毎日色づいていくので順番に採っていく。ここ数年いつも雀によく熟れたのを横取りされていたので、今年の収穫量が格段に多いように思われる。今年はまだ雀が取りにきていないようなのだ。それが、昼過ぎに、ついに発見されたのか、近くに来て、けたたましく鳴きだした。雀の鳴き声を解する能力はもっていないが、それでも、餌をみつけたと仲間に合図を送っているに違いなかった。それで、あわてて本日の分を収穫した。
 
小雀が桜桃見つけ仲間呼ぶ
 
 
2013年5月17日。金曜日。晴れ。
今日もよいお天気。
幸い、昨日サクランボを見つけた雀は今日はこなかったので、今日も少し収穫。
吉村昭さんの「暁の旅人」(講談社)を読む。幕末から明治にかけての西洋医学の先覚者松本良順を描いたもの。漢方中心の幕府医学界の中にあって長崎でポンペからオラン医学を学び、医学界最高位になるも幕府瓦解。会津藩で負傷者の治療にあたり次で庄内藩に行ったとき、仙台に寄港した榎本武揚から函館行きの依頼を受けるが土方歳三の意見などを参考に、江戸に戻る。オランダの武器商人スネルの雇った船で横浜に帰るが拘束される。幸い軽い処分で復帰し西洋式の病院を建てる。乞われて初代軍医総監になる。よき理解者に恵まれるのだが、それだけの能力と人柄のせいだと思う。なお、会津へ武器を売った商人スメルは「ガドリン砲を撃て」や井上靖さんの「ただつみ」の冒頭に出てくるスメル(シュメール)である。
昼間にホトトギスの鳴き声を聞いた。今年はじめて。
夜は2回目の古文書講座。
 
夢醒めてやっときたかとホトトギス
午後遅く待っていたよとホトトギス
 
ホトトギス鳴くや五月の夕凪亭桜桃ほしと雀ら騒ぐ
夏山に姿も見えぬホトトギス懐かしき声誰に啼くらん
 
 
 
      啼鵑
幽窓新樹坐読書
池頭夏景入華胥
啼鵑夢醒薫風裏
声在黄昏花洛餘
        仄起式に変えました
 
 
2013年5月18日。土曜日。晴れ。
今日は暑い日だった。
午後来客に備えて夕凪亭の模様替え。ベッドをソファーにしていたのだが、やはりベッドに戻した。昔、「私の書斎」という本があった。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとあったように思う。多くの著名人の書斎が写真付きで紹介されていた。そして、その中で仮眠スペースを設けたとあったのが印象に残っている。かなりの割合だったように思っている。増築して夕凪亭を創ったのは10年ほど前になるのだろうが、若かった私は、そのことは覚えていたが、その必要はないと判断した。60近くなって腰痛が始まってから、ベッドにいるほうが長くなった。今は、整体で何とか椅子の生活もできるが、横になるのも楽でよい。ということで、ベッドを夏の間も置いておくことにしよう。
夕凪亭植物図鑑である植物記の写真を「はてなブログ」に置いてリンクしているが、今月分が満杯になったので「ヤフーブログ」で同じことをすることにした。デザイン変更をするにはどうすればよいのだろうか。おいおい習熟することとしよう。
島田荘司さんの「上高地の切り裂きジャック」を読む。これまた意外な解決で驚く。
 
 
2013年5月19日。日曜日。雨。
朝9時前から雨。雨が降る前にサクランボの収穫。
今日は雨のため散歩はなし。終日、写真の整理。植物や石碑の古い写真を、ヤフーブログにアップして、それにcrystalのホームページからリンクするという作業。ヤフーブログの写真は2段階に拡大でき、それぞれにリンクが貼れるということがわかった。最大にしたらピントの甘いものはボケルのでよくないとしても、多くのものがそれでいけそうである。ということで、こちらの容量は写真の総容量が2G、文章は無制限ということらしいから、写真は約2000枚ということだ。
午後、読書と昼寝。
島田荘司さんの「山手の幽霊」を読む。相変わらずの壮大なスケールの本格推理で納得。実際にやることは、まず普通の人間の能力として不可能には違いないが、論理的には可能なトリック。それを駆使しての推理小説としての見事な仕上がり。脱帽。
以上で、「上高地の切り裂きジャック」と2編を収めた講談社ノベルスを終わる。
3月20日からサンデー毎日に入ったので2ヶ月が過ぎたということである。まずまずの生活だった。読書、外国語、古文書、植物、そして詩歌、散歩。予想外に進捗していると言うべきであろう。
 
夏の日のカヤツリグサの遊び方教えし母はすでに老いたり
植物の古き写真はかわらねど撮影日を見年月思う
新しきインクの匂い嗅ぎし日を色の変わったページに思う
 
  雨中閑詠
杜宇冥冥雨気侵
鳴鳩漠漠寂寥心
天空冷透柴扉下
五月難行夏未深
 
2013年5月20日。月曜日。晴れ。
よいお天気だった。少し動くと暑いようだったから、予想通り26℃になっていたのだろう。
午前中、写真の整理と散歩。去年バスツアーで美ヶ原へ行ったときの写真を見ていたら、白樺湖付近を通過中のバスから写したアカシアの写真と、翌日帰りに飯田市で昼食をとりその後散歩していたら街路樹にりんごの木が植えられており実がなっていたので写した写真があったので、植物記に載せておいた。ちょうど先頭と最後尾である。現在およそ80の植物を載せている。コメントはもとより、基本データもほとんど書いていない。名前はわかるがまだ載せていないもの、写真はあるが名前のわからないもの、知っているが写真がないもの、などなどいろいろである。整理する事が忙しくて図鑑を読む時間が少ない。
 
午後読書と昼寝。 甲斐静馬著「中近東」(岩波新書)を終わる。イギリス、フランスをはじめとするヨーロッパの先進国は帝国主義、植民地主義政策でアジア、アフリカ、中東を支配する。彼らによって書かれた西洋史を読めば、それが歴史の必然となるのなら、日本の侵略も当然となる。太平洋戦争を肯定した京都学派の世界史の哲学というのも納得できる。ヨーロッパ列強に続いてはソ連、アメリカが同じことをする。日本は太平洋戦争に負けて彼らに断罪されたが、何がいけなかったのか。平和を侵したからか? それはない。彼らは平和的ではない。自分たちの都合のよいときに戦争をする。結局、勝者が敗者を裁いただけではないのか、と思う。政治形態はそれぞれの国の勝手であって、民主主義を押しつけるたのはアメリカの独善だろう。ソ連だったら共産主義を押しつけたはずである。自由平等博愛というのはあっても平和主義というのはないのではないか。話し合いがうまくいかなければ力でねじ伏せる。これは今も続いている。それが世界の歴史だろう。
だから、日本もそうすべきだ、とは思わない。憲法を改正して自衛隊を軍隊にすると、海外に出て行くことになる。防衛だけの軍隊というのはあり得ない。
 
ウメが落ちだしたので、収穫した。そして梅ジュースを作ることにした。
 
2013年5月21日。火曜日。晴れ。
今日は10時過ぎから散歩。11時から整体。午後因島へ。因島大浜パーキング下り線の遊歩道を東へ歩く。たくさん植物の写真を撮る。蜜柑畑から蜜柑の花の香りが匂ってくる。父親を歯科へ連れて行く。
また、夜、さくらんぼの収穫ができそうにないので午前中やった。合わせて池の管理も。
 
ホトトギスかすかに鳴けり曇り空
路地裏に咲く紫のカタバミに似た草花は何の花かも
公園のゲートボールに集う人いつのまにやら我よりも若し
クスノキの黄緑色の花咲きて無人の公園夏の日照らす
故郷の緑の山の竹藪は黄金色にて老いにけるかな
野は萌えて潮風におうふるさとは遠くになれど友人に会う
 
 
2013年5月22日。水曜日。晴れ。
6時前に起きる。今日は資源ゴミの日なので、金属類とガラス瓶を分けて出した。水曜日は隔週で、資源ゴミと不燃ゴミの日である。
ガラス瓶が、最近は資源ゴミになった。変更直後は、置いて行かれて引き取って帰ったが、こちらのほうが合理的である。
金属といっても、家庭から出るごみは知れている。鍋釜、それに空き缶が多い。時にハンガーとか釘などのようなものも混ざる。こちらが主になって、不燃ゴミが減った。割れた陶器やガラス、それに古い電球や電気製品などで数は限られる。
朝、メダカが2尾孵った。昼に見ると6尾まで確認できた。例年より少し遅いようだ。
 
写真がたまったので、整理に時間がかかる。取りあえず、午前中は執筆だけにして、午後HPの作成と読書。そして、夕食後は日記以外のHPの作成はしないで、読書など、ということで分けることにしようか。・・・外出すると乱れるが。
 
北島正元著「江戸時代」(岩波新書)を読む。幅広くて長い期間のことで・・・頭が混乱します。江戸時代を近世、明治以降を近代と分けるのはいい。次に現代というのは、平成だろうか、昭和だろうか。私は、戦後からでいいと思う。
 
赤い実のタチバナモドキ本になく白い花咲くピラカンサあり
梓川手の冷たさの思い出を確かめにまた行かんと思う
高校のフォークダンスの楡の唄まだ成績の下がる前なり
 
2013年5月23日。木曜日。晴れ。
7時前に起きる。今日は燃えるゴミの日。そしてリサイクル紙も。
まず、普通のゴミ。紙が中心。我が家は、生ゴミは庭のコンポジットへ入れるのでない。そして、リサイクルの新聞紙と古い本。
午前中、所用で外出。午後、昼食から夕食までは、植物記のホームページの作成に専念。
大変暑い日だった。でも30度にはなってないようだ。
 
彼岸花幽霊花に曼珠沙華毒もつ華の美しさ哉
 
荷風破屋無人訪
庭院陽光新緑囲
 
2013年5月24日。金曜日。晴れ。
6時に起きる。空気が乾燥していてさわやかである。朝からホトトギスが鳴いている。昨夜も鳴いていた。やはり、これぐらい暖かくならないとホトトギスは鳴かない。
午前中は執筆ということで、パラグアイ移住史の古い原稿を修正する。途中で新しい資料を入手したということもあって、前半と後半の整合性がうまくいかない。結局、竜頭蛇尾の見本のようなものになったが、1つだけ仕上げておく。続編があるのだが、これをやり出すと、きりがない。資料のチェックだけでも大変な作業である。続けるかどうかは、まだ決めかねている。
午後は自家版植物図鑑-植物記-。これはホーページの作成。写真を一部追加と外部リンク。なかなか進まない。
そして、夕食後は気儘な読書。要するに、勤務してたときと同じ生活ということか。「蒲生邸事件」「1Q84 BOOK2」に新井白石、白川静など。 
メダカが順調に孵化している。ホテイアオイや藻からの採卵は夕方にする。これも順調。
馬酔木、山茶花を少し剪定。これも夕方。
 
水温みメダガ孵化する初夏の風
早朝の公園で鳴くホトトギスウツギの花はもう散る頃か
 
2013年5月25日。土曜日。晴れ。
今日は日帰りバスツアーで伊勢神宮参拝をしてきた。
7時に中国トラベルの福山支店に行った。無料駐車場があるので、他社に比べて格安となる。山陽道、名神、神名神、伊勢道を通って、12時前に外宮に。それから内宮参拝。そしておかげ横町へ。赤福本店で赤福を食べる。その後二見浦へ。4時半頃出発して、福山支店に着いたのが9時半。片道5時間で約5000キロ。歩きも多く、96000歩。バスの中で「中国トラブル」と発音するおあばさんがいたが、トラブルもなく好天に恵まれ楽しい旅であった。機会があればまた行きたいと思う。しかし、そんなことを考える前に、これが見納めだと考えるべきではないかと思う。
 
2013年5月26日。日曜日。晴れ。
6時に起きる。午前中は計画通り、執筆ということでパラグアイ移住史の続き。12陣までという説に従って、その日程は先日決めた。今日は渡航船名を捜すのだが、すぐに分かるものもあれば、苦労して照合したものもある。結局最終の12陣の船名はわからなかった。それに12月28日と30日の両方があり、これは留保したままである。昼ご飯の時間になったので終了。午後は植物記を。写真が増えている慨然としてまだ整理ができない。夕食になったので止める。夕食後メダカの卵をホテイアオイの根から別のところへ移す。そして庭木の剪定。
日が暮れても暑いが8時を過ぎると急に寒くなったので戸を閉める。
 
2013年5月27日。月曜日。晴れ。
曇り空でスタートしたが、やはり昼頃には晴れて暑くなった。何と雨も降らないのに早くも梅雨入り。いや、昼間少しだけ降ったといえば降ったが。
いつもの通り、とは言っても1週間も続けてはいないが、午前中執筆。今日はパラグアイ移住史のうちの12回の各回の渡航者数の確定です。誤差はしかたがないにしてもある程度、最終発表のものに近づけたので、ほぼ満足。でも今日は原稿が完成しなかったので、細かいところのツメも含めて後日。
午後は、植物記に写真のUP。途中昼寝。それに、名前のわからない家の壁や塀を昇るツタのような葉がギザギザの草で、何年かたつと茎が木のようになる、草か樹木かわからないような植物について調べていたり・・となかなか進まない。
夕食後庭の草取り。
そして、夜は気儘な時間。
 
 
2013年5月28日。火曜日。曇り時々雨。
梅雨になって曇り空の下、時々雨が降る。季節が一歩進んだ。ホトトギスが毎日鳴いて、雨が降って、菖蒲が花開いて、紫陽花の蕾も膨らみ、初夏酣といったところでしょうか。
午前中は、例によって執筆。今日もパラグアイ移住史。昨日に続いて12回のそれぞれの渡航者数。まとめるも、最後のところで時間切れ。明日にはupできそう。
午後は、図書館の本が返却日になっていたので返却し予約本を借りてくる。漢文大系で十八史略、白川静さんの本二冊、古文書の本二冊、加地伸行さんの漢文法基礎。その後、因島へ。山陽道、しまなみと、野山にうすいピンク~紫の花が大きな木に咲いている。桐でもフジでもないから、ネムの木かも知れない。実に美しかった。掃除やら整理やら買い物やらして、少し庭木の剪定。六時過ぎにこちらに帰る。
夜は気儘な読書。雨が降っている。
 
2013年5月29日。水曜日。晴れ。
6時前に起きると少し寒かったので、廊下に出してあったストーブをもって入った。午前中、朝少し雨が降って曇っていたがすぐに晴れて蒸し暑くなった。
午前中は、例によって執筆。パラグアイ移住史のその3となる、12回のそれぞれの渡航者数の概数を確定して、ひとまず終了。その4として、フラム移住地への他県からの移住者数を記すことにした。これは名簿の集計に過ぎないが、入植地の状況がよくわかる。半分ほどで、本日は終了。
午後は、植物記(私家版植物図鑑)の写真のup。公園などのネームプレートの付いているものを中心に、今日はかなり進んだ。なかでも、マテバシイ、コナラを加えたので、既に載せてあるクヌギ、ウバメガシを合わせるとドングリの仲間が揃ったのではないかと思う。コナラは椎茸栽培に使われるので時々ホームセンターで見かける。
途中で、昼寝。そして5時過ぎに夕食。それから庭木の手入れ。
夜は、例によって気儘な読書。要するに在職中と同じような生活を送ればよいということだ。過去何十年とやってきたのであるから、そのようにやればいい。いや、やるべきなのだ。与謝野源氏で「野分」を終わる。
 
桐の花やや傾きて夏の雨
立葵公園の隅人もなき
雨模様桃色躑躅一つ咲く
 
 
2013年5月30日。木曜日。晴れ時々小雨。
入梅宣言をしたものの雨が降らず・・・というのは何度も経験したことであるが、今年は入梅宣言とともに小雨が降っていかにも梅雨という感じである。今日も何度か小雨が降ったが、昨日ほど蒸し暑くなくまずまずのお天気であった。6時前に起きて、午前中は例によって執筆であるが、木曜日は買い物の日であるので、9時から外出。そして義父の見舞い。ということで移住史のその4は完成しなかった。
午後は植物図鑑の写真up。火曜日に因島へ行ったとき、山陽道、しまなみ海道のおちこちに見える薄いピンクの花は何だろうかと思っていたのが、今日図鑑で栴檀だとわかった。あの「栴檀は双葉より芳し」の栴檀はビャクダンのことで、こちらの栴檀は別名オウチである。あの唱歌「夏は来ぬ」に出てくるオウチである。5月から6月にかけてうす紫色の花をつけつるとあるから間違いない。楠の黄緑色の萌えるような花のあとから野山を彩り、まことに美しい。
それから、今日はカナリーヤシを見つけた。島崎藤村の「椰子の実」は歌にもなっているが、伊良子崎にヤシの実が打ち上げられたという話を柳田国男から聞いて作ったというから、藤村の想像力・創造力は凄い。一方、柳田国男は「海上の道」というのを書いた。ヘイエルダールのコンチキ号漂流記に似通う話のように思うが、終わりまで読んだかどうかすらも、もう忘れた。その、ヤシガニが登って、ハサミで切って落とすとかいう椰子の木は日本にはなくてせいぜいカナリーヤシだと思っているので、喜んだ。桔梗さんは、それは椰子ではなくフェニックスでしょうと言った。結局図鑑で見ると、カナリーヤシの別名がフェニックスということで、二人とも間違っていなかったわけである。
未整理の写真はまだまだあるものの、かなりの数をupしたので、あとはぼちぼちということで、午後の半分を別のことに使おうと思ったが、途中で昼寝して、午後はそれで終わった。
5時に食事をして、それから少し散歩をしてから、車の掃除。
夜は、気儘な読書。二ヶ月前に戻したいと思うが、なかなか難しい。
 
紫の栴檀の花梅雨(ばいう)に咲く
梅雨(つゆ)空のカナリーヤシとフェニックスどちらも同じ木の名前なり 
 
2013年5月31日。金曜日。晴れ。
5月も本日で終わり。過ごしやすい気候。夜になると急に涼しくなった。
6時に起きる。午前中は執筆。沼隈町パラグアイ移住史その4を書く。といっても算数を繰り返しただけであるが。こちらも軌道に乗ったし、長くなるので、別の分野もやっておかなければマンネリ化するので、とりあえず、理科教育史ノートということで生活単元理科を再考することにする。もちろんこの経験カリキュラムは正道にはならず当初から評判のよくなかったものであるが、魅了してやまないものがある。昔書いた断片をHDの筐底からさがし出して、再考してみるつもりである。
午後は、ホームページの工作。植物記から半分離れようと思っていたが、結局大半をこちらに費やしてしまった。
5時に夕食。メダカの管理。まん中の小さな池を底ざらえをして親メダカをよそに移してから、極小の孵化してまもない稚魚を発泡スチロールの容器から移す。そして庭木の剪定。
夜は、気儘な読書。
 
 
今年52冊目。
矢野健太郎著「すばらしい数学者たち」(新潮文庫)。
今年53冊目。
村上春樹「1Q84 BOOK1」(新潮社)。
今年54冊目。
大木道則他編「化学と情報」(岩波講座現代化学15)。
今年55冊目。
中村元著「温かなこころ」(春秋社)。
今年56冊目。
Ernest Hemingway "The Old Man and the Sea" (Penguin Books)。
今年57冊目。
井筒俊彦著「イスラーム哲学の原像」(岩波新書)。
今年58冊目。
池内恵著「現代アラブの社会思想」(講談社現代新書)。
今年59冊目。
田村二郎著「空間と時間の数学」(岩波新書)。
今年60冊目。
矢島祐利著「アラビア科学の話」(岩波新書)。
今年61冊目。
ジョージ・サートン著、好田順治訳「古代の科学史」(河出書房新社)。
今年62冊目。
蒲生礼一著「イスラーム」(岩波新書)。
今年63冊目。
吉村昭著「暁の旅人」(講談社)。
今年64冊目。
島田荘司著「上高地の切り裂きジャック」(講談社)。
今年65冊目。
甲斐静馬著「中近東」(岩波新書)。
今年66冊目。
北島正元著「江戸時代」(岩波新書)。